ブエノスアイレスの強盗は「金品を奪うための強盗」じゃなく、「銃器を使った強盗が日常」という前提で動く必要があります。アルゼンチン国内には正規登録の銃が約200万丁、違法銃も約200万丁以上流通。年少者でも銃を持っている確率が高い、という国です。抵抗は命取り、これを最初に頭に入れてください。
Travel Alert 01
海外の無料WiFiには危険が潜んでいる
あなたのアクセス、丸見えです
銃器を持った相手に「絶対抵抗しない」
これがブエノスアイレスで命を守る一行。在アルゼンチン大使館の安全の手引きはこう書いてます。
身体・生命の安全を最優先にし、決して抵抗しないことが鉄則です。例え強盗犯に銃を突き付けられ金品を要求されたとしても、出し渋ったり、抵抗することは大変危険です
そして、見落としがちな次の行が重要。
また、慌ててポケット等から財布を取り出そうとしないことも重要です。犯人は気が高ぶっており、銃を取り出す動作だと勘違いされてしまい、不意に撃たれたり、刺されたりする危険性があります
「言われた通り財布を出そう」がまさに撃たれる動作になる。両手を上げる→金品の場所をゆっくり指で示す→犯人に取らせる、この順序です。財布もスマホも、後で再発行・買い直しができる。命だけはやり直せない。
短時間誘拐 --- 数時間でATMから引き出させて解放
アルゼンチンの誘拐は「数日拘束→巨額身代金」の旧来パターンとは違います。主流は短時間誘拐。
銃器等で被害者を脅迫して拘束し、ATMで現金を引き出させる、あるいは被害者から家族等に連絡させ、比較的少額の身代金を受け取って、被害者を解放するというものです。短時間誘拐は、被害金額が少額である反面、誰もが被害者になり得ることから、十分注意する必要があります
被害者は富裕層から一般人にシフトしていて、貧困地区を中心にブエノスアイレス市南部・西部の周辺都市(ラ・マタンサ市、ロマス・デ・サモラ市など)で発生。2023年の誘拐事件は18件、ほとんどがブエノスアイレス州内(外務省・検察局統計)。
同一の車両に長時間追随されるなど、尾行の可能性がある時は、警察に通報することによって、未然防止できた例があります
「あれ、同じ車が後ろにいる」と感じたら気のせいで済ませず即110。これで助かったケースが実在します。
Travel Alert 02
海外の決済で3.5%も搾取されている現実
あなたは知っていますか?
連れ回し強盗 --- ATM限度額まで引き出させて解放
検察が「強盗」に分類する手口で「連れ回し強盗」と呼ばれるパターン。被害者を車に乗せてATMを巡回させ、引き出し限度額まで現金を抜かれて解放されるもの。短時間誘拐との違いは「身代金の家族要求」がない点ですが、被害者の体感はほぼ同じです。流しタクシーに乗ったらこのパターンに突っ込まれる、というケースが中南米共通。配車アプリやレミース利用で大幅に防げます。
ピラニア強盗 --- 集団で襲ってくる
ブエノスアイレスならではの呼び名「ピラニア強盗」。複数人が集団で襲って金品を奪う路上強盗です。1人でぼーっと歩いていると、急に5〜6人に囲まれる。実行役・見張り役・運び役が分業しているのは他のスリと同じ構造ですが、ピラニアは囲んで逃げ道を塞ぐ点で危険度が上です。
これらの事件には、未成年者や麻薬中毒者が関わることも多く、ほとんどの場合、犯人は拳銃等の武器を所持しています
未成年が関わる、という点も重要。「子供だから安全」は通用しません。
バーチャル誘拐 --- 電話で「家族を誘拐した」
実際には誘拐していないのに、家族に電話して身代金を騙し取る手口。
誘拐を装って被害者の家族等に電話をかけ、身代金を騙し取る『バーチャル誘拐』の手口も報道されていますので、併せて注意が必要です。慌てず落ち着いて、被害者の安否を確認してください
防御は本人の携帯に直接電話して安否確認するのが最速。家族で事前に「電話で本人確認するための合言葉」を決めておくと、パニックでも対応できます。アルゼンチン在住者だけでなく、日本にいる家族にも事前共有しておくと安心。
Travel Alert 03
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待ち伏せ強盗・侵入強盗・車両強盗
家にいる時もリスクはあります。
銃器を使用した強盗の手口としては、自宅玄関からの出入りや車庫での車の出し入れ時を狙った待ち伏せ強盗が多くあるので、周囲に注意を払うことが肝要です
旅行者にとっては、ホテル玄関での出入り、Airbnb帰宅時の鍵を開ける数秒が同じリスクポイント。背後を確認してから鍵を開ける、というだけで防げる被害があります。車両強盗は走行中の車に石を投げて停車させ、銃で脅すパターン。レンタカー利用時は窓を閉め、信号待ちでも油断しない。
安全な時間帯はない
夜だけ気をつければ大丈夫、ではない国です。
夜間より昼間の方が安全とは言えますが、昼間でも強盗事件は発生しており、いわゆる『安全な時間帯』というものはありません。街中を通行中に、万一銃声などが聞こえた場合には、姿勢を低くして、事態が落ち着くのを待つか、速やかにその場を離れることが重要です
銃声=即伏せて移動、これがブエノスアイレスでの自衛行動です。
体験談 --- ホテル前でタクシーに乗ろうとしたら
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在アルゼンチン日本国大使館「安全の手引き」(銃器強盗時の対応マニュアルに沿った典型行動))
中南米ではペルー・リマでも拳銃強盗が一般化していて、抵抗厳禁ルールは共通。ブラジル・サンパウロも凶悪事件の9割で拳銃使用で、命の優先順位は財布より上、と決めておきましょう。
Travel Alert 04
知らずに大損している海外ATMの罠
DCCって知ってますか?
手口早見表
| 手口 | 場所 | 特徴 |
|---|---|---|
| 銃器強盗 | 路上・ホテル前・レストラン | 拳銃で脅迫、抵抗厳禁、ポケット禁止 |
| 短時間誘拐 | 市南部〜西部周辺都市 | 数時間拘束、ATMで限度額引出 |
| 連れ回し強盗 | 流しタクシー乗車後 | ATMを巡回させて引き出し |
| ピラニア強盗 | 観光地・路上 | 集団で囲んで金品強奪 |
| バーチャル誘拐 | 電話 | 家族に「誘拐した」と身代金要求 |
| 待ち伏せ強盗 | ホテル・Airbnb玄関 | 鍵を開ける瞬間を狙う |
| 車両投石強盗 | 走行中の車 | 石で停車させ銃で脅す |
出発前にやること・現地でやること
出発前
- 海外旅行保険加入(盗難・救援者費用・治療費)
- 家族と「電話本人確認の合言葉」を決めておく(バーチャル誘拐対策)
- 配車アプリ・レミース予約手段を準備、流しタクシーは絶対使わない
- 高級時計・宝飾品は持っていかない、または現地では着けない
現地で
- 銃を向けられたら両手を上げる→金品の場所を指で示す→犯人に取らせる
- ポケットに手を入れない(財布を出すのも犯人に取らせる)
- 同じ車に長時間追随されたら即 911 に通報
- ホテル・宿の玄関で鍵を開ける時は背後を確認
- 銃声が聞こえたら姿勢を低くしてその場を離れる
- 夜間の単独行動は避ける、昼間も油断しない
Travel Alert 05
空港であなたを待ちうける5つの罠
準備はできていますか?
被害に遭ったら
- 犯人が離れて安全になったら 911 に通報、最初に場所を伝える
- 観光警察 11-5050-3293/11-5050-9260 で被害届(Denuncia Policial)
- クレジットカードを即停止(VISA/Master の海外緊急番号を事前メモ)
- パスポート盗難の場合は大使館領事班 (011) 4318-8220
- 大使館領事班メール conbsas@bn.mofa.go.jp
- バーチャル誘拐の電話を受けた家族は、本人の携帯に直接電話して安否確認
よくある質問
銃を突きつけられたらどうする?
絶対に抵抗しないでください。両手を上げ、金品の場所をゆっくり指し示し、犯人に取らせるのが正解です。慌ててポケットから財布を取り出すのも危険で、銃を抜こうとしている動作と勘違いされて撃たれるリスクがあります。命が最優先で、財布やスマホは保険・銀行で取り戻せます。
短時間誘拐とは?
数時間拘束してATMで現金を引き出させ、限度額に達したら解放する手口です。被害金額は少額ですが、誰でもターゲットになります。ブエノスアイレス市南部から西部の周辺都市で発生。同一の車両に長時間追随されている時は警察に通報すれば未然防止できた例もあります。
バーチャル誘拐の電話が来たら?
慌てず落ち着いて、被害者本人の安否を確認してください。実際には誘拐されていないのに「家族を誘拐した」と電話で身代金を要求する詐欺手口です。本人の携帯に直接電話する、家族で事前に「合言葉」を決めておく、などで防げます。
安全な時間帯はある?
ありません。外務省は「いわゆる『安全な時間帯』というものはありません」と書いています。昼間でも強盗事件は発生していて、夜間は単独行動を控えるのが鉄則ですが、昼でも油断は禁物。銃声が聞こえたら姿勢を低くしてその場を離れます。