バイク2人組ひったくり|世界22都市の実例と回避法【2026】
最終更新: 2026-05-18
「後ろからバイクが来て、バッグをガッと引っ張られた」。この一瞬の出来事が、外務省と各国大使館のソースを横断すると少なくとも22都市で報告されています。バイクの後部座席に乗った犯人が、歩行者のスマホやバッグをすれ違いざまに奪う。構造はシンプルだけど、武装レベルが地域でまったく違うのが怖いところ。パリでは引きずられて擦傷、中米では拳銃、ガーナでは鉈。同じ「バイクひったくり」でも、行き先によって覚悟すべきリスクが変わります。
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共通の手口 --- 3ステップで完結する
世界のどこで発生しても、バイクひったくりはこの3段階で動きます。
- 物色する --- 歩きスマホ中の歩行者、バッグを車道側に持っている人、地図やSNSに集中している観光客を後方から見定める
- 接近する --- バイク2人組(運転手+実行犯)が後方または側方から加速して接近。信号待ちの車両に横付けするパターンもある
- 奪う --- 実行犯がスマホ・バッグを一瞬でつかんで加速離脱。武装犯の場合は銃やナイフを突きつけて車内の全所持品を要求する
2人組が圧倒的多数で、ナイロビのキリマニ地区では6〜7名のグループ、サンパウロでは複数台のバイクで取り囲む事例も記録されています。
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中南米 --- 拳銃つきのバイク強盗が「最も多い犯罪」
中南米のバイクひったくりは、欧州やアジアとは次元が違います。バイクの後部座席から拳銃を突きつけて全所持品を奪うのが標準の手口で、ひったくりというより武装強盗。グアテマラの大使館に至っては「現在最も多い犯罪がこの手口」と断言しています。
グアテマラシティ --- 大使館が「最も多い犯罪」と明記
グアテマラシティでは二人乗りバイクの後部座席の犯人が銃で脅す手口が頻発。外務省の基礎データにもこうあります。
特にバイクに乗った2人組が、歩行者や渋滞中の車両に接近し、銃を使用して強盗をするという手口が今もなお多く発生しています。また、スマートフォンを使用しながら移動、待ち合わせをしている際に強盗被害にあう事件も発生しています。
歩きスマホどころか、立ち止まってスマホを見ているだけで標的になる。これはグアテマラに限らず中米全体の傾向で、エルサルバドル・サンサルバドルでは銀行で現金を引き出した帰り道を2台のバイクに分乗した4人組に襲われ、拳銃で脅されて現金・腕時計を奪われた事例が報告されています。ATMや銀行の出口を張って尾行し、人気のない場所で仕掛ける。中米のバイク強盗に共通するパターンです。
グアテマラシティの強盗手口はグアテマラシティの強盗で。
サンパウロ --- 渋滞の交差点を複数台で取り囲む
サンパウロでは渋滞中の交差点がバイク強盗の舞台。夕方以降、複数台のバイクで車両を取り囲み、拳銃を突きつけて車内の荷物を全部持っていきます。1台ではなく複数台で来るのがサンパウロの特徴で、逃げ場がなくなる。
サンパウロの交通トラブルはサンパウロの交通トラブルで。
キト --- 配車アプリ車内かカフェでだけスマホを出す
エクアドル・キトではバイク2人組が後ろから接近し携帯電話をひったくるパターン。大使館は対策として「配車アプリの車内かカフェ内でのみスマホを出す」ことを指導しています。路上でスマホを手に持つ行為そのものが標的化の入口になる、ということです。
キトのスリ・ひったくりはキトのスリ・ひったくりで。
ウルグアイ・モンテビデオ
モンテビデオでもバイクひったくりが報告されています。モンテビデオのスリ・置き引きで。
アフリカ --- 鉈・銃で「いきなり負傷させる」
アフリカのバイクひったくりは、武器のレベルが上がるのが最大の特徴。ガーナでは鉈や銃、ケニアでは拳銃発砲が記録されていて、「金品を渡せば無事に済む」という前提が成り立たない地域があります。
アクラ --- 外務省が「特徴的な犯罪」と名指し
外務省はガーナの路上強盗をこう書いています。
ガーナにおける特徴的な犯罪である路上強盗は、徒歩での移動中に、バイクに乗った2人組の犯人が背後から近づいて、銃器やナイフ等で襲いかかり、ひるんだ隙に手荷物を奪う
さらに大使館の手引きは「脅すことはせず、いきなり負傷させる」のがガーナの強盗の特徴だと明記しています。自宅の玄関前でバイク2人組に所持品を奪われた事例も記録されていて、帰宅直後が狙われるのはアクラ固有のパターンです。
アクラの強盗手口はアクラの強盗で。
ナイロビ --- 6〜7名グループ、抵抗者に発砲
ナイロビのキリマニ・ラビントン地区では6〜7名のグループが携帯電話を狙い、抵抗した被害者に発砲して負傷させた事例が報告されています。2人組ではなくグループで来る点が、他の都市との大きな違いです。
ナイロビのスリ・ひったくりはナイロビのスリ・ひったくりで。
ダルエスサラーム --- 走行中の車にバイクが横付け
タンザニア・ダルエスサラームでは、走行中の車にバイク2人組が横付けして、車窓を開けた瞬間にスマホをひったくるパターンが報告されています。夕方から夜間が多い。徒歩中の歩行者を狙うバイク強盗も発生していて、ダルエスサラームでは車の中でも油断できません。
ダルエスサラームのスリ・ひったくりはダルエスサラームのスリ・ひったくりで。
その他のアフリカ都市
- モーリシャス・ポートルイス: 地図確認やSNS投稿中の徒歩観光客が標的。スマホはバッグの中、使うのはカフェかホテルロビーで。ポートルイスのスリ
- チュニス: 北アフリカ共通の歩きスマホ標的型。チュニスのスリ
- カイロ: 同じく歩きスマホ標的型。カイロのスリ
- カサブランカ: 北アフリカ共通パターン。カサブランカのスリ
- アディスアベバ: アディスアベバのスリ
- アンタナナリボ: ひったくりの主力がバイク。アンタナナリボのスリ
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アジア・欧州・中東 --- 非武装ひったくりが主流、でも怪我はする
東南アジアとパリのバイクひったくりは非武装が中心。銃やナイフは出てこないけれど、バッグを引っ張られて引きずられる・転倒する怪我リスクは無視できません。
クアラルンプール --- パスポート入りバッグごと引きずられる
KLのブキビンタン周辺では、二人乗りバイクが後ろから来てバッグを引っ張る手口が多発。旅券入りバッグをひったくられ、転倒や引きずりで大怪我を負う事例が報告されています。
※実際の被害報告をもとに再構成した事例です(出典:在マレーシア日本国大使館「安全の手引き 令和7年版」)
パスポートはホテルの金庫に置き、コピーだけ持ち歩くのが鉄則。KLのスリ全般はクアラルンプールのスリ・ひったくりで。
パリ --- たすき掛けバッグでも引きずられる
パリではバイクひったくりに加えて、たすき掛けバッグを引っ張られて引きずられる怪我リスクが大使館によって指摘されています。対策は「建物側を歩く」「たすき掛けでも引きずられそうなら手を離す」こと。バッグより体が大事です。
パリのスリ全般はパリのスリ・ひったくりで。
その他のアジア・中東都市
- ジャカルタ: バイクひったくりが頻発。ジャカルタのスリ
- バンコク: バイクタクシー絡みの被害も。バンコクのスリ
- プノンペン: ナイフでバッグのストラップを切断する手口も組み合わさる。プノンペンのスリ
- ホーチミン: 東南アジア共通のバイクひったくり。ホーチミンのスリ
- イスタンブール: スマホ操作中の路上が最も危険。イスタンブールのスリ
- カトマンズ: バイク2人組の荷物強奪。カトマンズのスリ
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地域差まとめ --- 武装レベルで被害の深刻度が変わる
| 比較軸 | 中南米 | アフリカ | アジア・欧州 |
|---|---|---|---|
| 武装レベル | 拳銃が標準 | 銃・鉈・ナイフ | 非武装が主流 |
| 狙われる物 | 全所持品+現金 | 手荷物+スマホ | スマホ・バッグ |
| 加害規模 | 2人組〜複数台 | 2人組〜6-7名グループ | 2人組 |
| 発生場所 | 路上・渋滞交差点・ATM/銀行出口 | 路上・自宅玄関前 | 歩道・観光地 |
| 怪我リスク | 発砲・殴打 | いきなり負傷させる | 引きずり・転倒 |
中南米とアフリカでは「金品を渡して済む」とは限らない。特にガーナの「脅さず、いきなり負傷させる」という手口は、抵抗するしないに関係なく怪我を負うリスクがあることを意味しています。
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回避法 --- 出発前に変えられる3つの行動
バイクひったくりの3ステップのうち、ステップ1(物色)の段階で標的から外れるのが最も効果的。出発前にこの3つを決めておきましょう。
1. 歩きスマホをやめる
グアテマラ、KL、ダルエスサラーム、北アフリカ各都市で共通して「歩きスマホ中の被害」が報告されています。スマホはカフェ・ホテル・配車アプリの車内でだけ使う。路上では出さないのが世界共通の原則です。
2. バッグは建物側、パスポートはホテルの金庫
バッグを車道側の肩にかけていると、バイクからの距離がゼロになります。建物側の肩にかけるだけで格段に狙われにくくなる。そしてパスポートはバッグに入れず、ホテルの金庫に。KLの事例のように、バッグごと持っていかれたらパスポートも一緒に消えます。
3. たすき掛けでも「手を離す覚悟」を持つ
たすき掛けは安全と思いがちですが、パリの大使館が指摘するように引きずられて怪我をするリスクがあります。バイクに引っ張られたら体ごと持っていかれる前にバッグを手放す。バッグは買い直せるけど、骨折や頭部打撲は取り返しがつきません。
中南米・アフリカに行く場合は: 上記3点に加えて、ダミー財布(少額の現金だけ入れた財布)の携帯も検討を。グアテマラの大使館は「何も持っていないと逆上して発砲するケースもある」と書いています。渡すものがあること自体が身を守る手段になります。
よくある質問
バイクひったくりに遭ったらまず何をすればいい?
追いかけないでください。まず安全な場所(店舗・ホテル)に移動し、現地警察に届け出を。パスポートを盗られた場合は在外公館にも連絡が必要です。抵抗したり走って追いかけると、武装犯なら発砲、非武装でも引きずられて重傷を負うリスクがあります。
どの地域が一番危険?
外務省・大使館の情報では、中米(グアテマラ・エルサルバドル)とサンパウロは拳銃を使う武装バイク強盗が主流。西アフリカ(ガーナ)では鉈や銃が使われ「いきなり負傷させる」と明記。東南アジアやパリは非武装のひったくりが中心で、怪我は引きずりによる擦傷が多いです。
たすき掛けバッグなら安全?
逆に危険なケースがあります。パリの大使館は、たすき掛けバッグを引っ張られて引きずられる怪我リスクを指摘しています。バイクが近づいてきたら体ごと持っていかれる前にバッグを手放すことも選択肢に入れてください。バッグは建物側の肩にかけ、車道側に出さないのが基本です。
歩きスマホはそんなに危ない?
はい。グアテマラの大使館は「スマートフォンを使用しながら移動している際に強盗被害にあう事件も発生しています」と明記。KLやダルエスサラームでも歩きスマホ中の被害が報告されています。スマホは建物内やカフェで使い、路上では出さないのが世界共通の原則です。